枕経
本日は、枕経について少しお話ししたいと思います。
枕経は、亡くなっていく人が仏弟子となって往生できるように称える読経のことです。臨終に際して枕もとで行うため、枕経と呼ばれています。「まくらきょう」、「まくらぎょう」などと読まれます。
仏教の儀式ですので、神式やキリスト教式で行われることはありません。
仏にこの世での罪業の許しを乞い、極楽浄土へと迷わず向かえるようにとの願いを込めて称えます。
但し、浄土宗、浄土真宗では人は亡くなるとすぐさま極楽浄土へ召されると教えているため、故人の枕元で枕経を称えることはありません。枕勤め(臨終勧行)と言って、仏壇か掛軸の本尊に向かって読経するようです。
最近では死後すぐの儀式として行われることが増えており、危篤から臨終の間に枕経を行うことは徐々に減ってきています。また、自宅に安置する場所がないなどの理由から、省略したり仮通夜やお通夜と同時に行なったりするケースも増えているようです。
省略されることが増えている枕経ですが、故人様をしっかりと送り出したいと考える場合は、是非行いたい儀式ですね。