無宗教葬②
一般的に現在執り行われている無宗教葬というと、例えば、「音楽葬」が一つあげられるでしょう。
故人が好きだった音楽を流したり、演奏家に奏でてもらったり、それを式場でゆかりのある人たちが聴きながら、故人を思い偲ぶ。
「こんな音楽が好きだったんだ」と思う人もいれば、「あー、よく口ずさんでいたよねー」と思う方もいらっしゃったりするでしょう。何よりも故人様自身が好きであった音楽に包まれるかのように最期のお別れの時を過ごされるわけですから、遺族としては思い出深いもの、望み通りお見送りができた、という実感ももたれるのではないでしょうか。
また思い出の映像を流し、参列者に見ていただくというのもございます。または、みんなで故人に向けたお別れの手紙を一人ひとりが、読み上げていくというものもあります。
このように「こうしてあげたい」という具体的な希望があると、もちろん無宗教葬として成り立ちます。
「お寺さんは呼ばなくていい」というような要望?希望?だけだと、無宗教家葬になってしまうということです。
では、無宗教葬というと、宗教家がいないわけですから、ある意味自由になんでもできるわけです。なんでもといっても、もちろん式場を借りられるならその式場の規約には従わなければなりませんし、火葬の時刻は決まっているわけですから、そういった守らなければならないことは当然守っていただかなければなりません。
ただイメージとして、葬儀=式場で祭壇とか、式の時間は1時間とか、いろんな決め事があるように思われているかもしれません。
ところが、少人数で、家族葬で、宗教家も招かない、となった場合、本当に自由といえば自由です。
しかし、「自由」であればあるほど、自分たちですべてを考えていかなければなりません。それが無宗教葬の特徴でもあり、葬儀の根源でもあるかもしれません。
次回に続く…。