市内には式場が併設されている斎場があり、霊柩車や遂行するマイクロバスなどの車両費が圧縮できるためとても人気です。
川上葬祭でも月に何回かは、お客様のご意向により利用させて頂いております。
準備からお通夜まで、葬儀から片付けまで、2日間にわたってずっとその場所にいると、
人の出入りの多さと、そして時間厳守の為のシステマチックさに驚きます。
斎場だけに次から次へと何台もの霊柩車が走り込んできては、何人ものご遺体が運ばれてきて、それに続いて何組ものご遺族が来ては去っていきます。
式場は大中小と3式場あり、時間をずらして1日に数件のご葬儀を行います。
葬儀が終わればすぐに撤収、次の葬儀社が飾り、次のご遺族が通夜を行うといったように、大勢の人の出入りがあります。システマチックに要領よく行わないと、うまく回っていきません。
1日1件の地域の会館に慣れているわたしとしては、初めて行ったとき、あまりの慌ただしさに少し寂しく感じましたが、費用の安さと利便性に、時代に合っているんだろうなと思ったのも正直なところです。
しかし、時代に合うからって、それはどうなんでしょ?というような事があります。
その斎場でお見かけするお寺様のことです。
「あれ?あのお寺様、さっきも・・・?」
あるお通夜を担当していた日、式場の入り口にスタッフふたりで立っていると、見覚えのあるお寺様が隣の式場に入っていきました。
そういえば、午後お通夜の準備をしているときに、隣の葬儀の導師としてお棺を釜まで先導されているところを見たはず。
その後も、その斎場に行く度に、毎日お見かけするのです。朝から、晩まで。
ある葬儀社の紹介で来てらっしゃるのか、お通夜・葬儀をすませたら、次の喪家のお通夜・葬儀。
毎日、毎日、システマチックに一日中火葬場にいらっしゃるようなのです。
ということは、49日法要までのお勤めや、月参りや、お寺の法要などはせずに、お葬式のみ行っているのでしょうか。
もしかして、本来、気持ちで包むはずのお布施が、葬儀の費用に含まれているのかもしれません。このお寺様は葬儀社に雇われているということです。
何でもシステマックな時代。安いし付き合いも面度臭くなくて良いわと、需要があってのことかもしれませんが、葬儀を終えたあとのお寺様に習って行う供養が、ご遺族の心をどれだけ癒すかを利用者は知らないだけで、葬儀社が葬儀のみのお寺様を進めるのは良い事とは思えないのです。
そんな、アルバイトもどきのお寺様にお包みするお布施は、一円でも無駄な気がします。
ご遺族も後悔はしないのでしょうか。
需要に合わせていては、今後はお経テープの流れる葬儀も出てくるかもしれません。
川上葬祭では、やり直しのきかないご葬儀だけに、お客様の意向を聞くだけでなく、あとで後悔しない様に葬儀後の供養のことも視野に入れてご葬儀のことを決めて頂けるように、プロとしてアドバイスしていきたいと考えています。