おさがりの話
私の実家には、私が生まれる前からお仏壇があり、ご先祖様をお祀りしていました。
祖父母が健在だった頃の我が家では、夕飯にご飯を炊くので、炊きたてのご飯を夕方にお仏壇にお供えしていました。しかも、炊飯ジャーのお釜の、中心部分、一番美味しいところをよそうと決まっていました。
お供えしたご飯は、夕飯が済んだ頃に仏壇から下げてきて、翌日、祖父がお茶漬けにして食べていました。金属製の仏飯器だったので、ちょっと金属味で、さらに時間が経って固くなってしまっているので、お茶漬けが丁度良かったんだと思います。
昨日、お家にお仏壇がないお宅では、お供えしたご飯をどうしたら良いか困ってしまわれることもある、と先輩から聞いて思い出した、我が家のよもやま話です。
お供えしたものは、傷まないうちに下げて、お下がりとして有難くいただく、それが一番です。