正すべきはこちら
だな、というお話を一つ。その前に、これはある特定の方のことをとやかく言う話ではありません。あくまでも、自戒の念をもって、自らが反省せねばと気付かせてくれた貴重な話ですので、誤解なきよう。
昔、昔のはなし。私は、受け持ったお客様100名ほどに、ほぼ毎日、全ての方に電話を掛ける(ことが仕事ではないのですが)という日課がありました。いまのようにスマホもなければ、誰しもがメールアドレスをもち、PCを気軽に操作するような時代ではありません。
そんなことを毎日続けておりますと、もしかしたらご経験があるかたも中にはいらっしゃるかもしれませんが、100名の方のご自宅の電話番号や携帯番号を覚えてしまうもんなんです。
ですから、電話が掛かってきたときに、電話番号をみるだけで、「あ、〇〇様だ」「〇〇様、めずらしいな」とか、時には「やばい、〇〇さんから掛かってきた((((;゚Д゚))))!」ということも。
いまは、スマホや携帯に掛かってくれば大抵は登録されていて、名前がすぐ出てきます。それはそれでとても便利になったわけで、架電する際も、番号にかけるというよりも、名前をタッチするような感覚です。
ある社員が、自分の会社の電話番号を覚えていない、ということがわかりました。無論、お客様用にフリーコール番号は名刺に書いてあるのですが、フリーコールで社員が会社に掛けるということは普通はありません。
「おい、おい(-_-;)」とその瞬間はおもったのですが、よくよく考えてみたら、産まれた時から「スマホ」が普及されている時代、先の話の通り、電話番号を覚える必要が差し迫ってない環境で過ごしてきたわけです。つまり、誰が悪いとかでもなく世の中がそうなっている、ということです。
「電話番号を覚えておく」という機会は、当然かなり少なかったわけです。そうなると、これは、マジンガーZ世代(よりはちょっとは私は若い(´Д`))の常識を単に押し付けただけではないか!と。
そうです、そういう背景を考えず指導や教育をすることに、いわゆる大きな世代間ギャップが生まれるわけです。
もちろん、年配者の考えがすべてダメだとかそういうことではありません。普遍的真理というものが世の中にはありますし、日本で言えば義務教育という期間もあるわけです。それがベースにあるからこそ、ある程度の人間としての共通認識があるわけです。
ですが、時代背景など、そこを知ったうえでの教育や指導を行わなければ、お互いが宇宙人と話をしているようなものだと。
そんな反省を踏まえ、恐れずに、若者と会話をしていこう、そんなことを思った春です。
H・O