VS兼好
浄土というものが本当にあったとして、そこに咲いているであろう花を挙げるとしたら、私は間違いなく桜と即答してしまうだろうと思います。
有名な桜並木の名所である、京都・八幡市の背割堤に先日お花見に行ってまいりました。
満開の桜の花道をひたすら歩く時間はただただ幸せで、満開の時に行けるということは散ってゆく瞬間にも立ち会えることでもあり、自然の移り変わりに思いを馳せながらの大変贅沢なウォーキングでした。
年一の決まったシーズンだけでもこの景色を堪能しながら歩くのと、年間パス買って毎日ディズニーを通り道にしてお出かけしたり出社したりするのとでは、どっちが幸せなんだろう… なんて他愛のないことを考えてみたり。
気分が乗って、その後は電車で移動して鴨川沿い・流木の道、府立植物園と歩き倒し、朝から夕方までソメイヨシノや枝垂れ桜をこれでもかというほど満喫しました。あちこちで満開。本当に贅沢な過ごし方です。
「花は盛りに…(中略)…見るものかは」
これは鎌倉エッセイスト・吉田兼好による有名なキラーフレーズですが、若輩者の私は、まだまだその境地には辿り着けそうにありません。