あの時の兄弟
学校を卒業してすぐに葬祭業に勤めて、今年の4月で4年目になりました。
今でも初めて故人様に触れた時の事、初めて遺族様の前で湯灌をした時の事は忘れられません。
それから色々経験をさせてもらう中でふと思い出したご家族があります。
湯灌をやっていた頃の事ですが故人様は若くて髪の長い女性で、喪主様が学生服を着た方でした。
喪主様の兄弟の方と親戚の方が1人いて、お見かけしたような…と思っていたら、2週間前に故人様が喪主として、この場で湯灌を見届けていたのに、急死してしまって…と
それからすぐ、逆さ水の儀式が始まり、湯灌の儀から納棺の儀まで誰も話をしないで、表情も変えず淡々と進み、何事もなくその現場は終了しました。
現場が終わって、自分に雑な瞬間があったのか?
もっと故人様にできたことはなかったのか?
遺族様達にもっと参加してもらったらよかった…と思いながら帰路に着いた時の事を思い出しました。
最近若い方の葬儀に携わる事があったので、あの喪主様兄弟はどうしてるんだろ?
高校は卒業したのかな?大学に進学したのかな?と思いながら、その時の事を思い出しました。
来期の目標を考えて中で、今までの湯灌をしていた経験を活かして、丁寧な仕事ができるように、明日からも頑張って行きます。
m.s