読了本
同志少女よ、敵を撃てという本をつい最近読了しました。
戦争を題材にした本だけあって人の死の描写が多く心にくるものがありました。
いつ敵が襲ってくるかもしれない中なので、当然お葬式なんてものはありません。
遺体は全て一か所にまとめられて焼かれる様子が描かれているのですが
その描写にページが割かれる事はなく、さらっとした文章で触れるにとどまっている辺りが
その時の状況をより史実として感じます。
撃てとタイトルにあるように狙撃部隊に身を置く少女の物語なのですが、
最初は人を撃つのに躊躇していたはずが何人の敵を撃ったと自慢し、
笑みを浮かべるシーンまで出てきて作中の表現を引用すると
まさに怪物にならなければ生き残れない過酷さが身に沁みました。
葬祭の仕事をしているため、人の死について考えることが普段も幾度とありますが、
今回は違った角度で、より深く考えさせられました。