ここ最近、10代の方のご葬儀が何件かございました。
すべてが、自ら命を絶たれた方。
もちろん、ご両親の気の落としようは尋常ではありません。
それでも、私たちはご葬儀の話を進めてゆかねばならず、半ば放心状態のご両親は、ただただ機械のように決めてゆかれるだけです。
考えることすらできないご家族に、お葬式のスケジュールに始まり、供花のことや焼香順位・精進落しの数量など、ただでさえ大変なのに、こういったケースでは、ほんとうにお気の毒に感じます。
自身も事故で愛娘を亡くしたことがあり、こういったお気持ちは痛いほどよくわかります。
ひとつ気になったご葬儀がございます。
お母様がお棺に眠る子供様に向かって「○○ちゃん。ごめんね。気づいてあげられなくて。助けてあげれなくて」と号泣しておられたのです。
このお言葉を聞いたとき、本当にやるせない思いがしました。
ご両親は悪くない。一所懸命に育ててこられたご両親が、自殺という苦しみをうけさせられたというのに・・・。
誰が悪いわけもなく、懺悔することはおかしいと感じました。
ただ思うことは、人間生きている中で、辛いことや苦しいことはたくさんあります。
背負っているものは人それぞれだから、大きさはどうこう言いません。
ですが、成人にもなっていない方に、声を大にして言いたいです。
結論を出すには早すぎる!!
人間だけに与えられた言葉を使って会話をすることができるはず。
両親に親友に彼氏に彼女に先生に、もし打ち明けていたら悩みは解決できたかもしれない。
特にご両親は、何があってもあなたの味方、きっと力になってくれたはず。
だからこそ、決断を下すのはそれからでも遅くないはず。
いろんなお考えがあるので、これ以上はいえませんが、死はすべて悲しいものだけど、苦しい葬儀は、自ら命を絶たれた方のご葬儀です。