金髪のお寺様
火葬場併設の式場で葬儀を施行していると、多くの葬儀社さんと顔を合わせます。
男社会と言われてきた葬儀界ですが、最近は女性スタッフも増えています。きびきびと働く姿は、爽やかで見ていて清々しい気持ちになります。
しかし中には、女性男性問わず、金髪・茶髪・長髪と、目を覆いたくなるようなスタイルのスタッフもいます。
「人は見た目が9割」という本がもてはやされるこの時代に、まだそんなスタイルが通用すると思っている人がいることに、同業者として恥ずかしい思いです。
しかし、上には上がおりました。金髪のお寺様です。
隣の式場のお寺様で、担当者は早くから、式場玄関で待っておりました。
しかし、待てど暮らせど来られない。「打合せなどもしたいだろうに大変そうだな」と見ていると、開式ギリギリにボサボサ金髪頭でお寺様が来られました。
まさかと、凝視してしまいました。きちんとお経はあげたのかもしれません。
でも、お布施という名の大金を頂く以上、スタイルもプロとして守らないといけないと思います。
職業ですので。いくら、安くても、適当に仕事しているお寺様には1円たりともお渡ししたくありません。
もし、金髪でいたいのなら、転職したら良いのにと、思ってしまうのは私だけでしょうか。
しかし、「人の振り見て我が振りなおせ」です。他人からどう見られているか。
火葬場併設式場に行くたびに、他人の目線が気になって、気が引き締まります。